営業チームが広域化するにつれ、このようなカンファレンスは格段に重要になってきている。
◎IT時代の営業の役割とは 現在のリコーは、このようなデータベースを軸として'広域・大規模な顧客に対応する営業体制を取っている。
伝統的なリコー営業の強みを生かしながら、時代に合わせてこうした新たなネットワークの仕組みも巧みに包含していくという体制がリコーの強みの中心をなしているのだ。
オフィス機器は電子調達の時代になっており、顧客が「何を買いたいか」はすぐわかるように3章・------・-BtoBで成功するなっている。
ここで営業に求められることは、顧客が「何を不便に感じているか」をいち早く掘り出すことである。
そして、それに対応したソリューションをスムーズに提供することが中心となってくる。
そのために、営業パーソンにとってはい-つかポイントがある。
まず顧客の 「購買方針」を知ること。
そして、顧客へのコンサルティングを通じて、納入後に不満が出ないようなシステムを提案することである。
ある化粧品会社が、リコーから「カラーのレーザープリンター」を購入すると決めたことがあった。
これはリコーの営業パーソンが、化粧品会社の担当者から企業方針を教えてもらったときに'「販売の構造改革」として「営業プレゼンツールの充実」という項目があったのを見逃さなかったことがきっかけだった。
営業担当は化粧品会社のシステム部に行き、どのような運用がなされているかを検証したうえでソリューション提案、その結果レーザープリンターの受注に至ったという。
営業に重要なことはこのような「気づき」 であ-、「専門能力」を生かした機動力である。
現在t IT時代の営業のあり方は大きな変革の波にさらされている。
リコーのこうした営業システムは研究に催する成功事例と言えるだろう。
マIケタIは何をなすべきか 企業の経営戦略上、PQ2W、すなわち法人向けサービスは昨今ますます重要性を増してきているが、そのマーケティングについてはこれまで語られることは比較的少なかった。
法人営業 (生産財) で成功するためには、個人をターゲットにした市場 (消費財) と同様に「ニーズへの気づき」が重要なポイントになるが、異なるのは、「特定の顧客との持続的な取引」が存在する点である。
消費財と異なり、産業財では顧客と単発的な取引ではな-、長期的な取引関係が形成されることが多い。
その付き合いの中でいかに顧客のニーズの在-かを探り当てるかがカギになるのである。
一見すると、企業のほうが個人よ-も明確なニーズを持っているように思われるかもしれない。
しかし、実はそうではない。
個人と同じように、企業もまた「自分は何が欲しいか」がわかっていない。
企業は常に明確な事業目標を持っている。
そして、その達成のために何をすべきかを探3章---BtoBで成功するしているのだが、そのために自社に何が欠けているのかへ どのようなリソースが必要なのか、それは実際には必ずしも明らかではない。
そこでマ-ケタ-がなすべきことは、その企業のために (仮説)を提案することである。
仮説とは、すなわち「御社に今必要なものはこういうものですよ」、あるいは「今、御社が欲していらっしゃるものは実はこういうものではないでしょうか」と具体的な形で示すことである。
そしてへその仮説を顧客の反応の中で検証していく活動が重要性を帯びることになる。
ピーター・ドラッカーは「事業の目的は顧客を創造することである」と語っている。
法人向けサービスにはと-わけこの言葉があてはまる。
顧客はただそこにいるのではなく、マ-ケクーの持つ仮説ド検証といったプロセスを経て「顧客」 へと変化するのだ。
この事で取-上げたウェザーニューズとリコーの2社は、いずれもこうした仮説構築力と検証力において非常に巧みであり、着実な成功を収めてきた企業である。
顧客との仮説-検証の作業の中からいかに顧客創造を果たしてい-か、ここでその手法とポイントを総括してみたい。
eワン・ツー・ワン・マーケティング ここでのワン・ツー・ワン・マーケティングとは、先のリコーの事例における定義とは少し異なっている。
本節では、顧客である企業と-対Iで対話(やりと-)する中から、相手に必要なものを探-出し提案していく営業手法を指している。
たとえばへ顧客企業が「営業プレゼンツールを充実させたい」と思っている情報をキャッチしたら、それにふさわしい自社のレーザープリンターを選び、タイミングよく提案するような活動のことである。
こうしたスタイルの営業ができるためには、営業部員が相手の会社の状況を知っておくことは第一義的に重要である。
相手の企業の事業の質、どのような競争状況にあ-、何がその事業分野 ちしつで成功のカギとなっているか、といった顧客自身のマーケティング情報を知悉していなければならない。
さらに言えば、顧客の顧客、たとえば消費者などの最終顧客について、顧客以上の知識を備えていることはその企業を優位に導-カギとなる。
卓越した企業は常に「顧客の顧客」 のエキスパートと見られることを目指している。
一例を挙げれば、アメリカンエキスプレス社は消費者用クレジットカードだけでなく、企業用コーポレートカードやビジネスカードを取り扱っている。
同社は単にクレジットカードの取り扱いについてプロフェッショナルであるだけではな-、コーポレートカードを扱うために必要な「エクスペンス・マネジメント」 について専門知識を蓄え、顧客の顧客(この場合、顧客企業が経費を支払う相手企業を指す) がどのようなことを望んでいるかアドバイスできる体制を整えている。
こうした顧客に関する知識は比較的「形式化」しやすい。
形式化とは、誰もが参照できるよう3章-・-----・BtoBで成功するな形に知識を変換することを指している。
たとえば、文章化するなどによってである。
この場合、担当者がそうした知識をドキュメントに残しておけば、後の担当者は容易に学習ができることになる。
しかしながら、ワン・ツー・ワン・マーケティングの実践で難しいことは、もっと人間-さいレベルにある。
それは、相手の企業と自社の企業においてどのような人的ネットワークが形成されているかを知ることである。
まず、顧客企業の中にどのような人間関係が存在するかを知ることがある。
顧客の中の誰と誰とはどのような関係にあるか、意思決定はどのようなプロセスを経るか、誰はどのようなスタイルの思考をする人間であるか- 、おそらく、このような知識は要領の良い営業担当者ならばすでに察知していることだろう。
だが問題は、自社の誰と顧客企業の誰とがどのような知-合いであり、人間関係を築いているかを知り、それを形式化していくことの重要性である。
一般に、フォーマルな人間関係、つま-その人の地位によって付き合いの幅は決まって-る。
営業担当者とその取引担当者とが知-合っていることは当然であるが、問題は担当をはずれたときもなお、昔の人間関係がどのように維持されていくか、にある。
普通こうした関係はフォーマルには維持されず、年賀状のや-と-など、インフォーマルな形でしか維持さ。
れていない。
また、誰かと誰かの問に「昔の関係」があることを社内に伝達してい-ことも、普通には行われていない。
リコーでは、こうした側面も含めてリレーション形式化のための試みがなされている。
また、ワン・ツー・ワン・マーケティングで見過ごされやすいことは、営業担当者が「自社の能力」を知ることである。
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